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Wall Surrounded Journal

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年金不正受給が示すこの国の現状

実際は111歳でもないのにその数字が載るこんなニュース。笑えてくる。


死亡知りながら不正受給か 8月2日 13時43分 - NHKニュース
http://www.nhk.or.jp/news/html/20100802/t10013107921000.html

東京・足立区で111歳とされていた男性とみられる遺体が見つかった事件で、男性の家族の1人が警視庁に対し、「およそ30年前に白骨化しているのを見たが警察に届けず、そのままにした」と話していることがわかりました。警視庁は、家族がこのころから男性の死亡を知りながら、年金を不正に受給していた疑いもあるとみて調べています。


巷では「非実在老人」と呼ばれているようだが、年金受給者の存在未確認事例が相次いで見つかってきている。


百歳以上、新たに所在不明11人 全国で計24人 - 47NEWS
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010080401000338.html

 各地で100歳以上の高齢者の所在確認が取れなくなっている問題で、新たに北海道岩見沢市や神奈川県秦野市岡山市、福岡市など計8市で11人の所在が不明となっていることが4日、分かった。これまでに判明した所在不明は、東京都足立区の111歳とされた男性や杉並区の113歳女性を含め全国で計24人に上った。

 岩見沢市では100歳の男女2人が所在不明。男性は市調査で住所地に住んでいないことが分かり、女性については住民登録上、同居となっている孫(50)が昨年の市の調査に「一緒に暮らしたことはない」と回答していた。

 神奈川県秦野市で所在確認できないのは市内最高齢とされている男性(104)。市によると、家族が男性の行方不明を家庭裁判所に届け、失踪宣告の手続き中という。

 埼玉県草加市では101歳男性が不明で、次男が「20年ぐらい前に出かけて所在が分からなくなった」と話している。

 岡山市では100歳以上の高齢者3人の所在が分からない。市の職員が3人の住所地を訪ねたが住んでいなかった。


さすがに政府も黙ってはおれず、とりあえず110歳から所在確認と不正受給追及を月内に行うようだ。


110歳以上の年金受給者の所在確認へ…厚労省 - YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100804-OYT1T00023.htm

長妻厚生労働相は3日、日本年金機構に対し、110歳以上の年金受給者について、所在確認を求める通知を出した。
 同機構は受給者記録から該当者を割り出し、市区町村に本人と面会して確認するよう依頼する。年金の不正受給も同時に調査し、月内に公表する。


しかし、蓮舫議員によればこの110歳以上は全国でも50人にすぎないとのことで、そんなの3日で出来ると思うんだが、まぁ111歳(仮)を養っていた家族が発端で少しずつ追及されていくのだろう。その結果、実は高齢者が集計よりかなり少なく、年金破綻なんて有り得ないことが分かりました!なんてことになったらこの国は活力を取り戻しそうな気もするが、SFはここまでにしよう。

ちなみに、皮肉なことに国民年金法の「111」条には以下の文言がある。

第111条 偽りその他不正な手段により給付を受けた者は、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。ただし、刑法(明治40年法律第45号)に正条があるときは、刑法による。


さて、ご存知の通りこの国のセーフティネットには「雇用保険」というのもあって、文字通り失業者(つまり、働く意思があり、就職活動を繰り返すも仕事が見つからない者、ニートは対象外)が定められた就職活動を行っていれば一定期間支払われるものがある。

そして、その受給にしたがって行われる説明会では、以下のようなことが必ず説明される。


ハローワーク - 失業等給付について

偽りその他不正の行為で基本手当等を受けたり、又は受けようとした場合には、以後これらの基本手当等を受けることができなくなるほか、その返還を命ぜられます。
更に、原則として、返還を命じた不正受給金額とは別に、直接不正の行為により支給を受けた額の2倍に相当する額以下の金額の納付を命ぜられることとなります。


このときに「被保険者や雇用主からの保険料、ひいては国民の皆様からの大事な税金から支払われるわけですから、不正受給には厳しい罰則(上記の通り原則3倍返し/場合によって刑事罰)が課されます」というようなことを告げられる。

そして会場で流されるDVDでは、不正な受給もコンピューター管理で見逃しません!同僚や雇用主からの届出や通報もありますよ!絶対バレますからね!とオジさんに険しい顔で言い寄られるのである。

その結果もあって、雇用保険の不正受給については毎年10億円レベルの摘発がコンスタントに行われている。


●不正受給件数・不正受給金額の推移
www.mhlw.go.jp/seisaku/jigyo_siwake/dl/15-1c.pdf

・平成17年度 9,855 件(1,642,569 千円)
・平成18年度 8,140 件(1,200,946 千円)
・平成19年度 7,346 件(1,102,387 千円)
・平成20年度 7,101 件(1,043,673 千円)
・平成21年度 8,442 件(1,523,458 千円)


まぁ若干傲慢にも、もうさすがに私が言いたいことはご理解いただけたのではないかと思うのでこれ以上のツッコミは以下の文で終わりにしときますが、同じ省でこの不正へのアプローチの違いというのは如何にして生まれるんですかね。これがこの国に起きていることの縮図に見えて仕方がないわけですが、とりあえず、

年金だって「被保険者や雇用主からの保険料、ひいては国民の皆様からの大事な税金から支払われる」わけですからね。

フェアにお願いしますよ。ホント。