着々進む？震災以降のネット通販での価格上昇

災害警戒の高まり、および計画停電対応ニーズから乾電池の需要が高まっており、被災地・首都圏で品薄状態となっている。
これに対応するため、各社増産体制に踏み切っているようだ。

そんな状況を受け、Yahoo!オークション等でも通常の相場価格はおろか、定価を超えて乾電池が取引される状況が散見される。
9セット出品されていた「■単1 形■パナソニックアルカリ乾電池４本セット単一形■」では、通常電器店などで800円前後で売られているパナソニック乾電池「LR20XJK/4S」がすべて即決価格の2000円（送料500円〜別）で落札されていた。

今回はそうした現象を踏まえ、価格.comで販売されている売れ筋商品のうち、３月１１日の震災後に平均価格が上がったと思われるものとその背景と考えられそうな事象を一部紹介してみようと思う。*1
なお、ミネラルウォーターや食料品も価格.comにて販売されているが、性質上価格推移がフォローできない。しかし、これらの品薄感は首都圏、被災地の方には実感されているものであり、それに伴ってコンビニ・スーパー等は「値上げすべきだ」という意見もあるようだ。

だが、こうした異常事態の下では特に、各小売主体それぞれが持つ利益以外の営業目的が価格に及ぼす影響は強く、個人的には各経営者の価格戦略を信じるものである。
しかし、そういった要素が店舗販売よりも薄れるWeb通販では、市場の範囲も広まり、価格の弾力性が高いものと思われる。*2

なお、ここで取り上げる程シンプルなデータではないが、価格.comが提供するデータは2012年夏頃に予定されている企業物価指数の基準改定に向けて進められている見直し作業にて、日本銀行でも参考にされているものである。*3